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一関高専について

校長挨拶

グローバル社会で活躍できる
圧倒的な実践力を持った、感性あふれる技術者の育成を目指して

学校長 吉田正道

一関工業高等専門学校は、昭和39年(1964)の春、岩手県最南部の一関市に設立されました。この年は、夏季オリンピック(東京オリンピック)がわが国で初めて開催された歴史的な年でもあり、日本は世界に類を見ない高度経済成長期(1954~1973)の真っただ中にありました。成長を続ける産業界において、即戦力となる技術者が渇望され、5年間の特色ある技術者教育課程を持つ工業高等専門学校(高専)が全国に次々と設立されていったのです。その後、高専はその目的にかなった人材を社会に輩出し、産業界からも高い評価を得てきました。それが、数十倍という高い就職求人倍率につながっているのです。その評価の原動力となっているのが、即戦力、いいかえれば実践力なのです。

では、実践力とは何なのでしょう? 例えば、2人(A君、B君)の機械分野技術者が急ぎの用事で自動車に乗っていて、エンジンが突然止まってしまったとしましょう。A君は高専出身で、エンジンの分解組み立て実習を経験しており、B君はその他の出身でそのような実習を受けていません。B君は「やったことがないため、自信がない」ので、すぐにJ…へ電話しようとしましたが、A君は「やったことがあるので、何とかなるかもしれないと思い」、ボンネットを開けました。するとバッテリーのコードが外れているのを発見し、直ちに再スタートできたのです。つまり、ボンネットを開けてみようという気持ちの動き(気力)と、それを実際にやってみた(実践)ということが、問題を解決させたのです。

実践力とは、経験に裏打ちされた、「やってみようとする気力」だと思います。高専教育は、この実践力を徹底的に磨き、圧倒的な実践力へ導くことができる教育課程を持っています。高専はこの高度実践的技術者を育成することで評価を獲得してきたのです。

しかし、時代は変遷し、現在は、IoTやAIといった用語に代表される技術革新、超少子高齢化社会への技術的対応そして経済のグローバル化など、いわゆる第4次産業革命の時代に直面しています。このような時代に要求される技術者は、実践力だけではなく、世界を見渡せる広い視野と斬新な発想力、国際的なコミュニケーション能力、地球環境や自然に配慮する感性が求められているのです。

本校は、これまで、社会情勢の変化に対応して、学科の改組や名称変更を行ってきましたが、最近の新たな産業構造の変化に遅れることなく対応するため、思い切った学科再編を行うことにし、平成29年度に4学科体制から1学科4系の新教育体制といたしました。「未来創造工学科」と名付けられた新学科に入学した第一期生は、1年間の共通基礎教育を終え、自ら選択した4つの専門系(機械・知能系、電気・電子系、情報・ソフトウエア系、化学・バイオ系)へ希望を持って配属されました。さらに高学年へ進めば、系を横断した3つの横断分野と系独自の4つの発展的分野について学ぶことができる教育システムとなっています。この7つの分野は、社会のニーズや地域産業の状況を考慮した本校独特の分野になっています。

「あなたの志は何ですか?」との問いかけに、希望をもってはっきりと答えられる皆さんにぜひ入学していただき、未来の技術者を目指していっしょに進んでいきましょう。



吉田 正道 MASAMICHI YOSHIDA 2018.4