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概要 産官学が一体となり、地域産業に密着した研究や技術開発の支援を行うと共に、 異業種交流や人材育成等の事業を実施し、地域産業の活性化を図るため、(財)岩手県南 技術研究センターが、今年6月、岩手県と一関市により設立した。これらの研究の担い手 は一関高専の教官(研究員の委嘱)が行うという、新しい方式をとる。本報告では、研究 センターの一構成部門である「技術情報教育研究部門」のコンピュータ・システムの構成、 分野別の応用ソフトウェア、LAN設置状況を紹介し、学術研究、教育研修及び地域産業 振興に対する利用目標を述べる。 |
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1 はじめに (財)岩手県南技術研究センター(写真1)は一関工業高等専門学校の隣接地に建設さ れており、施設は鉄筋コンクリート2階建、延床面積は764平方メートルであり、研究部 門は、「技術情報教育研究、新素材応用研究、環境機能応用研究」の3部門とし、図1 の運営組織になっている。 ここで報告する「技術情報教育研究部門」は、次に掲げる3つの分野で構成している。 (1) パソコン室 (2) 技術情報室 (3) リモートセンシング画像解析室 以下、各室の機器構成を紹介し、運用の目標を述べる。 2 パソコン室の構成と運用目標 ●パソコン(21台) PC9821Xs/C8W,8MB RAMボード,Ether LAN ●主要ソフト Office, ACCESS, 一太郎, Visual BASIC (以下は数台または1台に搭載した項目) Lotus CC, WinReader,Labview3,eXeed/W98 ●周辺機器 LP9000PS2, DESKJET 560C,LANpress, カラー液晶ユニット パソコン室は、写真2で示すような20人規模の演習室であり、windowsを基礎にした入 門研修、ネットワーク利用技術研修、UNIX研修を目標にしている。 今後のパソコン利用形態として、 ・OA用応用ソフトの操作技術 ・ネットワークによるデータや周辺機器の 共同利用 ・異機種コンピュータ同士の接続技術 が、重要なものになると予想した。 このためセンターでは、全パソコンに、基礎的OAソフト、Ether LANによるネットワー ク機能、NFS機能を搭載した。 これらの技術は、地域企業ではこれからが普及期であり、需要が高まると考えた。 さらに地域企業との共同研究、FA化技術開発を目的として、Labview解析ソフト、BASIC 等を配備した。 解析計算や表示等は、組み込み機器を開発するのでなければ、性能のよいワークステー ションをネットワークで利用する形態になるだろう。この目的のためPC98用eXeed X端末 エミュレータを4台用意した。C言語やFortranはワークステーションのものを利用し、画 像処理ソフトとしてAVS、ERDAS、ARC/INFOの利用ができる。問題の種類に応じて、適材適 所的に機器やソフトウェア資産を利用をするスタイルが体験できる。 この他、子供むけパソコン体験用ソフトもあり、見学者、入門者、またベテラン技術者 まで、地域のさまざまな要求に応えられるよう配慮した。 3 技術情報室の構成と運用目標 技術情報室では、映像、グラフィクス、文書、音響のデータ入出力及び加工、制作、修 正、外部回線接続による転送作業が集中的に行える。主要機器は次の通りである。 (写真3) ●パソコン Power Mac 8100/100AV 32MBRAM,1GBHDD 1台 Power Mac 6100/66AV 6台 ●主要ソフト Adobe Photoshop,Excel,Page Maker File Maker Pro,Exodus Adobe Illustrator,Aldas Persuation Strata STUDIO Pro,Director Canvas,MOMENTO,ミュージ郎50K PC-Transer/EJ,/JE,Mathematica ●主要周辺機器 NOVAJET3 Scanner CS7151-03 Color Printer CH7214 SONY VTR+V-BOX2 ●通信機器 JCClasic,ISDN64 この室は、マルチメディア・スタジオをめざした器材構成になっている。 各パソコンは、EtherTalkにより、ファイルサーバーへ接続している。パソコン処理デ ータの格納、逆にワークステーションで処理した結果の最終仕上げが行える。印刷機器と して、A0カラープロッタ、A3昇華型プリンタを準備した。また、VTR録画システム、CDROM ライターも準備しており、このメディアでの出力サービスも可能である。外部機関へのデ ータ転送は、当面INSネット64とMODEMの併用により行う。 この部屋は、文書作成、衛星画像処理研究、写真画像作成、工業デザイン画像の考案修 正等、長時間作業が行われることを予想しており、机の配置等に余裕をもたせ、快適な作 業環境になるよう注意を払った。 4 リモートセンシング画像解析室の構成 衛星画像によるリモートセンシング画像解析作業、地理情報システムの操作を専門に行 う部屋(写真4)で、構成は次の通りである。 ●ワークステーション HP800E45+22GBHDD HP735CRX-48Z SUN SPARC 5 ●周辺機器 光磁気ディスク120GB HP Xterminal A1 Digitizer Image Scanner ●主要ソフト ERDAS IMAGINE ARC/INFO,ARCview AVS+SPIDER ファイルサーバーHP800は、22GBのハードディスクを有し、共同研究目的の応用ソフト のインストールや、ネットワーク利用によるデータ配布等、地域の利用要求に十分応えら れる。ハードディスクのデータは、120BGの光磁気ファイルにバックアップ保存でき、衛 星画像はもちろん、行政データ、文化財画像等の、大量のデータの蓄積、保守管理、通信 サービスに十分対応できるよう考慮した。 応用ソフトとして、衛星画像による学術研究のためにERDAS IMAGINEを導入した。これ はFA用途の画像処理目的にも利用できる。地理情報システムARC/INFO、ARCviewは、衛星 画像、数値地図、土地利用等の行政データとオーバーラップし、地域環境調査や都市計画 を行うことを目的に導入した。 AVS+SPIDERは、企業向け応用ソフトとして導入した。これは計測データの画像化のみな らず、工業デザイン用として利用できる。学術研究のためには、計算機シミュレーション によるデータ可視化ツールとしての活用を予定している。 作業空間は、器材寸法の関係ですこし窮屈な面があるが、企業との共同研究によるOR T研修室、卒業研究室として十分利用できると考えている。 4 センター内LANの構成と運用目標 センター内のすべての部屋には、10BASETカテゴリ5のケーブルを配置した。技術情報 部門は全室アクセスフロアになっており、12ポートのリピータ(HUB)を多数配置すること により、余裕をもってパソコンやワークステーションの接続を行っている。 新素材応用研究、環境機能応用研究部門にも数台のワークステーションが設置されて おり、必要に応じて接続できる。ネットワークによりセンター内の資産を、相互に利用 できるようにする。 ドメイン名、IPアドレスは取得済みである。将来は外部との専用回線接続することを 予想し、ルータの配備を行っている。しかし当面は、技術情報室のINS64から、関係する 共同研究機関、すなわち一関工業高等専門学校や岩手県工業技術センター等にIP接続を する予定である。 5 おわりに 岩手県南技術研究センターは地域振興を目的として設立され、その牽引役としての一 関工業高等専門学校のマンパワーが期待されている。 本報告では、情報技術教育の側面から、地域振興をいかに展開していくか、具体的な システム構成と運用目標を紹介した。 現在、プロジェクト研究、卒業研究の利用を開始している。また展示会や公開講座等 の地域活性化のための利用方法を模索しはじめた。公開講座として8月には、UNIX操作 研修を予定している。 本報告をまとめるにあたり、(財)岩手県南技術研究センター事業部長千葉 明氏の ご助言を戴きました。感謝申し上げます。 |